ABOUT

私たちの暮らす「Hiroshima」は世界で初めて原爆の惨禍にあった都市として、広く知られています。しかしながら、近年の調査で広島に住む小・中学校の児童・生徒の3割の子どもたちは、原爆投下の日時や場所などを正確に答えられないという結果があったようです。また、被爆60周年の報道の中で、被爆者の内7割の方がすでに亡くなられているという内容の報道があり、核の脅威を知る証人の方々が減少の一途を辿ってきている現状があります。このままであと10年も経てば、これらの比率が大きくなることは明白であります。

 そこで我々は「特定非営利活動法人 子どもの未来と平和を考える会」を設立し、メンバーの多数を占める被爆二世により、学校教育の中で伝えきれない核の脅威を子ども達に伝えるとともに、もう一つステップアップして世界的な視野から見た世界平和を訴えて行くにはどうすれば良いかということをテーマに、「争い」と「平和」というものをより分かりやすく、よりライブに捉えられるよう「灯籠流し」という広島では慣習化された行事を通して子ども達に平和の尊さを訴えかけていくものであります。


団体概要

団体名

特定非営利活動法人 子どもの未来と平和を考える会

設立

2006年8月24日

事務局住所

〒731-5135 広島市佐伯区海老園一丁目5番23号

役員

理事長  竹本 宗文

副理事長 多葉村 将樹

事務局長 林 俊雄

取引銀行

広島銀行 五日市支店

沿革

2004年8月

近年の子ども達への平和教育のあり方に対し、疑問を感じた高校時代の友人と二人で、何か我々の世代でできることはないかと模索し、仕事を通して関連のあった福山市の段ボール製作会社の会長と相談し、オリジナルの灯籠を活用しての草の根の平和活動を開始する。

2005年4月

8月の平和祈念式典に向けて活動していく中で、私たちの活動に賛同してくれるメンバーが加わったため「廣島文化研究会」という任意のボランティア団体を5名で設立した。

2005年8月

「ピースキャンドル実行委員会」と「広島市中央部商店街振興連合会」の会長様に活動の趣旨を伝え、8月6日の活動に加えていただくことになり、当日200個の灯籠流しを実施。

2005年9月

灯籠流しの反省会を兼ねた活動会議の中で、地元消防団で活動するメンバーから4年前に起った同時多発テロで多くの犠牲者を出したニューヨーク消防局の慰霊にこの灯籠が活用できないだろうかという提案に端を発し、「浄土真宗ニューヨーク本願寺」中垣住職及びニューヨーク在住の日本人ボランティアグループ「NY de Volunteer Inc. 」日野代表とコンタクトが取れ、急遽ニューヨークでの活動に赴き成功を収める。また、「グラウンド・ゼロ」の正面にある「セント・ポールズ教会」の中で、同時多発テロで亡くなられた警察官と消防隊員の方の遺品や写真が飾られているコーナーに、我々が持参した慰霊用の灯籠を展示していただくことができ、後日説明プレートも作成していただいた。

2006年3月

我々の活動をバックアップしていただいた方のご配慮により、秋葉広島市長に面会の機会を得、活動内容の報告をしたところ、今年度のニューヨークとの交流事業を行う際には、広島市の支援をいただけることを確約していただいたため、より社会的責任を果たすべく、特定非営利活動法人の設立に向け、準備会を発足し設立総会の準備に入る


国内活動状況

 国内では主に8月6日の原爆ドーム側の元安川での灯ろう流しにあわせて、市内の保育所、幼稚園、小学校、中学校や公民館などで「平和の灯火活動」として平和のメッセージを記した灯ろうを作成してもらっています。

 また、平和学習の講師としての派遣依頼があれば、活動内容の講演とともに灯ろうを作成していただいています。

 まだまだ活動範囲は限定的ではありますが、地道にこの活動の輪を拡げていきたいと考えています。

海外活動状況

 海外での活動は、毎年9月11日のアメリカ同時多発テロの慰霊祭に合わせメンバーの有志が渡米し、ニューヨーク市消防局主催の慰霊祭(救助活動にあたられた際に亡くなられた343名の消防士の方々のための慰霊祭)に出席し、午後からは浄土真宗ニューヨーク本願寺主催のハドソン川での灯ろう流しに参加しています。

 この灯ろう流し終了後、グラウンド・ゼロで灯ろうのライトアップを行っています。このライトアップに使用する灯ろうは、8/6の灯ろう流しの作成をお願いする際に、ニューヨーク用に団体単位で1個作成してもらったものを持参し、ディスプレイしています。また、ニューヨーク滞在中に現地日本人学校の生徒さん達や、地元の学校の生徒さんたちにニューヨークの広島県人会の皆さんにご協力いただいて作成した灯ろうをお預かりし、翌年の原爆の日に元安川で流すという小さな国際交流も行っています。

 ニューヨークでは私たちの活動に対し、現地で活躍されているNPO団体「NY de Volunteer」の代表日野さんやNY消防局Capt.Todd氏など理解をしていただき、とても恵まれた環境で滞在期間中の活動が行えております。

中でも初めて渡米した際に、右も左もわからない私たちを助けてくださったニューヨーク本願寺の中垣顕實住職には大変感謝しております。

中垣住職におかれましては、NYでの平和活動における日本人の第一人者とも呼べる方で、平和活動でNYに赴かれた方は必ず中垣住職と接点を持たれるので、私たちも中垣住職を通していろんな方々と繋がることができ、今後も活動を続けて行く上でも良きアドバイザーとして私たちをバックアップしていただければと思っています。